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2009年04月20日 「天恵」を信ず

自分が運やタイミングに恵まれている方かどうかは分かりませんけれども、ささやかながら「天恵」のようななものは信じていたいと思っている方なのです。例えば、ある瞬間にはついていないと痛烈に思うコトがあったとして、しかしながらソレは次に訪れる喜びの前の静けさかもしれないし、自分が良かれと思っていたコトが裏切られても、もしかするとソレは天が「実はソッチに行っちゃうとダメなんだよ」とこっそり手を加えてくれた結果かもしれない、とそう思うようにしていたいのです。
短期的には満たされそうなモノであっても、長期的に見れば苦痛を伴うモノだってあります。誰だって苦痛は極力避けたいでしょう。長期的に物事を見ることはとても難しい。だから、そういう場合に「天恵」といったものを心の隅にでも置いて、イヤな現状はそれほど疎まず、未来のステップアップのために天が与えてくれた猶予期間だとでも思って過ごしておく方がきっと良いに決っている、わたしはそう考えたいのです。(モチロン、突き詰めて考えますと、こうした思考には矛盾が含まれるかもしれません。でも、そもそも何事かを行っている最中にどうしようもないほど思い詰める時点で危険な兆候ではないでしょうか。“あっけらかん”が素敵に思えるように暮らしたいものです。)
わたしは「冬来たりなば春遠からじ」という言葉が大好きでずっと胸の中に据え置いているのですが、これはそういう猶予期間にこそ力を発揮する良い言葉であるように思えてなりません。

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