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2009年01月31日

2009年01月31日 苦境を踊る Tilly and the Wall

Bottoms of BarrelsTilly and the Wall──アメリカは中部の方で活動する男2、女3の5人組バンド。そのお嬢様三人のお姿はコチラです。コレを見てもお分かり頂けますようにハデで物騒で怖さも漂う雰囲気のヒトたちなのですが、曲の方はハデだという点以外に共通点はありません。(2人の男はごく普通の青年です。ソレが女性陣の異彩ぶりをいっそう際立たせる結果になっています。)
このバンドはドラムレスで、ドラムの代わりにお姉様たちがタップダンスを踏むコトでビートを刻むというちょっと新しく奇抜な展開を提示してくれています。こういった珍しいアプローチで煌めきを増すその曲は、彼女たちの外見同様にキラキラしていてギラギラしています。(アメリカのインディーバンドによくある屈託の無いど真ん中のポップソング、と言ってしまうと誤解を与えてしまうかもしれませんが、でも、モノ凄くポップなんです。)その中にタップダンスのチャカチャカいう音が混じり、或いは程よい加減でギターのノイズが入ってきたり、吹奏楽器やら打楽器やらも多用して、ああ、この若き娘サンたちはとてもご機嫌なようです。悪く言うワケではないのですが、このバンドがやっているコトは決して上品なポップソングではなく、かといってひねくれた変態的なポップソングでもない。迷いの一切存在しない歌って踊っての陽気なお祭り騒ぎとでも形容すれば相応しいような、そんな明るくて楽しい音色。
楽器ジャカジャカ、足下チャカチャカ、歌声ル〜ラララ。聴衆も一緒にHey! Hey! What up? C'mon! なんかもうそういうバンドです、Tilly and the Wallってのは。聴いているだけで楽しくて、壁を作らない、若くて生き生きしている原色なバンド。


──ココのトコロ、ビックリするくらい景気の悪いニュースばかりが垂れ流されていますから、敢えて彼女たちのようなハイテンション請負人のコトをこの場に書いてみようと思ったのです。気分転換にでもTilly and the Wall、如何でしょう。今までに以下の三枚のアルバムを世に放っています。
「Wild Like Children」
「Bottoms of Barrels」
「O」
右上に掲載しましたのはセカンドアルバム「Bottoms of Barrels」。個人的に最も好きな一枚です。オススメ。


参考リンク:Tilly and the Wall - MySpace

2009年01月27日

2009年01月27日 『ラブホテル進化論』

『ラブホテル進化論』
『ラブホテル進化論』──金益見という現役女子大学院生によるラブホテル研究です。この本は出版されてからすぐに各種の雑誌、ネット上においても結構な話題を呼びましたから、ある程度人口に膾炙しているのではないでしょうか。ラブホテルという概して公の場では語られ難いイメージをもつモノを題材としたという点で、また今日においては至る場所に存在しているにも関わらず、これまでほとんど研究されてこなかったモノを扱ったという点で、本書は一定の意義があるものではないかと思います。


著者は「はじめに」の最後に次のように記しています。


ラブホテルは、決して日陰の存在ではなく、堂々たる日本の文化である。
私は本書でそれを実証したいと思っている。


確かに今やラブホテルは「決して日陰の存在ではなく」なっているともいえます。“ラブホ”へ行くコトに後ろめたさや何らかの罪悪感に似たモノを抱くヒトは、年々減少してきているのではないでしょうか。本書ではそうしたわれわれの「日常」としてのラブホテルについて、ソレが成立した過程から現在に至るまでの変遷を、主としてホテルの経営に携わってきた人物、あるいはデザインしたりアイデアを出してきた人物の発言を基に組み立てていくという作業がなされています。ラブホテルにあるアイテムがナゼあのようであるのか、ラブホテルを作るときにはどのような配慮がされているのか、経営者はどのような狙いをもっているのか、利用者はどのようなヒトたちで、彼らは何を目的としているのか。あるいは利用者のニーズに対するラブホテル経営者の在り方、ビジネスホテルやシティホテルとラブホテルの相関関係及び前者に影響を受ける後者といった事柄について、入念な取材を基にラブホテルというモノの実態へと迫っていこうとしたのが本書です。
前述しましたように、このテーマに関するまともな先行研究はおそらく皆無に等しい状況であろうと思われます。それ故に本書が明らかにするラブホテルの内実及びソレに関与する人物の見解は、読み手にとって新鮮なモノとして受け取られるのではないでしょうか。一種の新境地開拓、とまで言ってしまうと大仰な印象を与えかねませんが、ラブホテルというモノが学問的な素材としては近くて遠いモノであるコトを考慮すれば、そしてその特殊性故に取材するコトへの戸惑いもフツウならば生じてくるコトを考えれば、本書に含まれる価値は決して少なくないはずです。著者の如く「堂々たる日本の文化」とまで言い切るコトのできるヒトでない限り、ココまでの情報収集はできないでしょう。私は、著者が今後如何なるコトをするのかについては存じ上げませんけれども、もしも研究者としてこのテーマをより深化(進化)させるコトができるようであれば、“日本人”というものを考える上での新たな視点の提示へと結びつくのではないか、とも感じているのです。ただし──ソレはとてつもなく大変な事業であるという点については、今更申し上げる必要もないでしょうが。


本書についての難点を敢えてあげるとすれば、その豊富な取材の後は十二分に窺えるものの、記述に当たって関係者の発言の引用が長過ぎるコト。ソコを頼りにして著者自身の分析、検討があればもっと広がりをみせるコトができたのではないかと思います。またラブホテルを経営したり作ったりするヒトの意見にやや偏り過ぎているきらいもあり、エンドユーザーの側からの視点が不足しているという点もあげられます。だから著者がどれほど「堂々たる日本の文化である」とまで言い切っても、その点に関する説得力が出てこない可能性もあるのです。ソコを利用する人々の生の声が検討対象に加わってこそ、ラブホテルが「堂々たる日本の文化」のなかに位置を占めているコトがより明瞭になるのではないだろうか──そう思うのです。尤もソレは多分にナイーブなモノであって、例えばホテルから出てきたカップルに「どうでしたか?」と聞くワケにもいかず、なかなか難しいトコロなのかもしれませんけれども… そして最後に、ラブホテルを「日本の文化」として定位させようとするのであれば、日本人の性愛というものの独自性に関して、より突っ込んだ研究が求められるコトになるでしょう。それは諸外国の性の文化や性に対する人々の思想と日本(人)のソレを比較研究する作業を通じて浮かび上がってくるように思われます。(ただし、本書が<新書>という形式であるコトを思えば、そこまで立ち入った内容を求めるのは的外れなのかもしれませんが)。そしてこのように考えていけば、依然としてソコには追求されるべき問題の多いコトが推察され、俄然として活気を呈してゆくような気配があるではないか!
著者によって今後もこの分野に関するよりいっそう深く、味わいのある研究がなされるコトを期待して、この文章の結びとさせて頂きたいと思います。どうやらラブホテル研究にはまだまだ可能性が残されているようです。

2009年01月25日

2009年01月25日 第68代横綱朝青龍明徳

やっぱりフツウではないんだ、この横綱は。土俵の上では誰よりもその才を遺憾なく発揮する。「全盛期」と呼ばれたあの頃から徐々に遠ざかりつつあるかもしれないコトを忘れさせる決定戦での見事な取り組み。本割での失敗を全部取り返しました。立ち合いからのキレが素晴らしく、狙い済ましたかの如く相手の懐へ。見事に有利な形を作れたのではないでしょうか。(コレでスッキリした気分でちゃんこ屋のオープンにも立ち会えそうで…)
兎に角もう「強い」んだ。何かそれ以上に申し上げる必要がないくらいに。


一方の白鵬は終始慎重になりすぎていたのかもしれないな、と思うのです。優勝決定戦、白鵬は朝青龍に操られていたかのように窮屈だったような感じがします。苦し紛れかとも思われる強引な上手を取りにいかざるを得なくなった時点で勝負はあったのかもしれません。──肉体的には間違いなく朝青龍を凌駕しているはずの白鵬、それを補う術を心得ていたのがもう一方の横綱だったというコトでしょうか。


今日はコレ以上書かなくても良い気がしているのです。貴乃花を超えて23回目の優勝を決めた第68代横綱朝青龍明徳、彼への祝福を込めに込めまくって本日はサヨナラ。
また適当に書きます。

2009年01月24日

2009年01月24日 つきひざ大関

まさか横綱と大関の一番で「つきひざ」が出るとは思いませんでした。大関陣があまりに不甲斐ないとはいえ、ついに「つきひざ」まできましたか。しかも師匠の前で。
とはいえ、千代大海も膝が落ちるまではまぁ悪くなかった。立ち会いも含めてどうにかこうにか彼の精一杯。勝負の中での流れとはいえ、あの後、アノようなモノを見せられたのには驚きましたが。


朝青龍は全勝で、白鵬は一敗で千秋楽。優勝争いは両者が相争う本割(〜決定戦)へと。勝手な予感ですが、朝青龍の左がポイントになりそうな気配を感じています。ソコの攻防。お互いに手の内は理解しているだろうし、土俵上で如何なる動きを見せるかも悟るはずです。場所前の稽古総見のコトもあるでしょうが、アレはもう忘れても良いのではないんかい?
白鵬が優勝するには朝青龍に二連勝しなければいけないという、ソコが問題のようにも思われます。今の朝青龍は場所前〜序盤にかけての彼とは全く異なるモノとみて大過ないでしょうから、やはり白鵬は大変なのです。でも、白鵬の優勝がとても難しいコトかというと、そうとは思われない。逆に、白鵬を相手に今の朝青龍が全勝優勝を達成できるかどうかについても、コレは決して苦行的な事態ではないとも言えます。つまり、両横綱の力は五分ではないか、とこういうワケなのです。十回取れば白鵬が五番、朝青龍が五番、それぞれ星を分け合うような状態です。その五つの星のうち、まずは白鵬が先に二つ続けて取るかもしれないし、朝青龍がまず一つ奪い取るかもしれない。──さぁ、どうなるコトやら。
ですから、あまり突っ込んだコトは申し上げたくない。実際のトコロ、斯く言うのには、やくみつる氏の二の舞は避けたいと思っているコトが背景にあるのですが、ソレはココだけの内緒の内緒のおハナシなのでした。
──いずれにせよ明日は千秋楽。どのような結果が待ち受けているでしょうか。オラ、ワクワクしてきたぞ。

2009年01月21日

2009年01月21日 マゾヒスティックオーナーに感謝せよ

Macbook先日、MacBook(MB466J/A)のメモリは2Gのまま放置しておこう、と言っておきながら(参考リンク:ソコにはMacBookがある。)、ついついちゃっかりと4Gに増設してしまったのです。その理由は特にありませんが、強いて言うなら「備えあれば憂いなし」といったノリ、くらいなモノでしょうか。
増設の手順はさほどややこしくありませんが、取り扱うネジがやたらと小さくてとても不便です。細かいコトに関してこそ異常にイラッとしてしまうわたしは、そのネジに対し独り罵声を浴びせ続けながらどうにかこうにかメモリを交換したのでした。メモリ本体は取り外しに若干戸惑うトコロもあったにはあったのですが、外れるモンは外れるでしょう。問題は入れる方です。乳歯が抜けたからといって永久歯がちゃんと真っ直ぐに生えてくるのかどうかが分からないのと同様に、外した後に(入れるモノを)真っ直ぐに挿入できるかどうかは事前に分かるはずもない。「んんっ!? コレで入ってるんかいな? 入れづらいなぁ どうも感覚が分からん えっ、ソコ? 気持ちイイ? ホント?」などと言いながらどうにかセットは完了。再度反吐が出そうになる小さなネジを締めてバッテリーを差し直し再起動。──すると、多分に奇跡的に4Gのメモリが認識されていた、というだけのハナシなのです、今回のは。
右上画像はお馴染みのアレです。Macでメモリを交換したという話題を取り扱ったブログにはお決まりの如く掲載されているヤツです。わたしも右に倣えで載せてみました。まったくただスペックを明らかにするだけのつまらぬ画像ですよ。……誠に没個性的だ。
しかし、良くもあり悪くもあったのは、ネジの紛失防止に一役買うため、ネジ穴周辺に小さな磁石が備え付けられている点。小さいネジはウッカリすると一発でネジ穴に入らず周囲の磁石に吸い付けられてしまいます。非行少女さながらすぐに違うトコロへと逃避してしまうというワケです。もう少しで挿入できそうなトコロを磁石に邪魔される…… そういえばMacBookは磁石だらけだ。スクリーンの上部にもあります。電源の部分にも。試しに毛抜きを上部の箇所に当ててみると、見事に引っ付きます。毛抜きが張り付いたノートPC。本来はこうした奇怪な画像こそ掲載すべきなのかもしれません。


ところで、メモリ増設の結果/効果は如何というに、従来までの2Gであっても十分に対処し得ていたワケですから、そうしたなかで4Gに変えても劇的な変化は分かりません。分かるはずもありません(プロセッサが変わったのなら異なるリアクションもありましょうが、メモリの状況が少しだけ変貌したに過ぎないっちゃあ過ぎないのだから別段強調したいコトもあるじゃなし)。何なら重いアプリなどを作動させてみると良いのかもしれませんが、生憎のコト、わたしはマゾヒスティックな部類に入ります。PCに無駄な負担をかけてそのリアクションを伺ってみるなどというサディスティックな拷問を、わたしゃようせんわ。だから、結局のトコロ、常に1.5G〜2Gくらいの余裕を保ちつつ、このノートPCは今日も明日も存続していく流れに乗るのでした。わたしがマゾヒスティックで良かったねぇ。キミはこれからそのコトを実感するでしょう。感謝なさい。

2009年01月19日

2009年01月19日 初場所は後半へ

絶好調ではありませんか! 朝青龍のコトであり、また把瑠都のコトでもあり、そして何よりも白鵬のコトです。
今日の結びは凄かった。決して完璧とはいえないまでも把瑠都にとっては相当優位な体勢でありながら、それでも最後は力で圧倒する白鵬。まず立ち会いから把瑠都の上手を警戒して低く、そして相手の動きの中から上手を探る。把瑠都にも上手を与えたのはやむを得ないという判断でしょうが、その後に胸が合った時点では把瑠都に流れが行くようにも思われました。でも、ココからが白鵬の本領。振り返ってみても、最後に投げを打つまでの間を見ているだけで、その調子の良さが窺われるというものです。強靭な下半身、把瑠都の怪力に、力でも負けない横綱白鵬。天晴。
把瑠都の成長の著しさは今更言うまでもありませんが、まだ白鵬との間に差はあるな、と思わせる一番でした。──「SLAM DUNK」でいうところの把瑠都が桜木で、白鵬は流川。未知の潜在力と尋常ではない動きをする把瑠都(=桜木)、ピカイチの技量と冷静さを持ちつつも、裡には誰よりも強い闘争心と自負を持つ白鵬(=流川)。
おっと! 妙な戯言を吐いてしまいました。脱線には注意です。
朝青龍も全勝できています。やくみつる氏の淡い期待に満ち満ちた引退予想は木っ端微塵に打ち砕かれてしまいました。ざまぁみろ、と言うべきでしょうか。…と述べてみたトコロで、わたしとてココまで勝ち続けるとは思ってもいなかった。場所は後半戦へと入りココからが最も白星を重ねていくのが難しい地点のようにも考えられますが、それは経験だけなら圧倒的に豊富な朝青龍のコトですので、どうにかなってしまうとも言えてしまいそうではありませんか。依然として「軽い」との印象を持つ場合もあるのですが、立ち合う寸前、腰を下ろした時点での集中した表情を見る限り、もう完全に強かった“あの頃”に(戻ったとまでは言い切れないかもしれませんが)似てきている。「崖っぷち」から一転、相手を崖へと追いやる側になりましたね。本当にこの横綱は不思議だ。どこに斯様な執念、気力、集中力が宿っているのでしょう。「SLAM DUNK」でいうところの…湘北高校バスケ部そのものです。そのヒールっぷりも瓜二つ。
おっと! また妙な戯言を吐いてしまいました。脱線には注意です。


とりあえず今日はココまで。優勝争いは非常に面白くなって参りました。両横綱の陰に隠れたようなカタチになっていますが、大関陣のなかでは唯一琴欧洲の調子も良い。新大関日馬富士は見事に周囲の事前の予想に反していますが、コレもまた大きな謎です。だから相撲は愉快だ!と言ってしまえば、ソレはソレで間違ってはいないのかもしれませんが、彼にとってはあまりに酷だ。どうにか後半戦、勝ち越しを目指して場所を盛り上げて欲しいと願うばかりです。モチロン、このことは日馬富士以外の力士にも同じコトがいえるワケでして、土俵の上でこそ衆目を唸らせてもらいたい。それが常に変わることなく相撲ファンの胸中に抱かれている素直な想いに他ならないという点については、改めて申すまでもない事実でしょう。

2009年01月17日

2009年01月17日 「RIN」

「RIN」4巻新井英樹サンの「RIN」です。この4巻をもって幕を閉じました。「SUGAR」を経て愈々本格的に愉快になろうかというくらいのタイミングなのに……


天才ボクサー石川凛の居場所はリングの上にしかなかった。彼はソコで歌い笑い踊るのです。この天才、常軌を逸した動きを見せる王者を前に、多くのアンチも次第に飲み込まれ、翻弄され、やがては虜になってゆきます。──天才の異次元性というモノがあるとすれば、この漫画において描かれているが如きモノであるのかもしれません。


それにしても最後の最後でリンの凄さが目一杯に描かれたような感じを受けました。ソレがこの4巻最大の見所。そして例の如く新井英樹特有の大胆な描き方は、本当はハチャメチャに荒いはずの試合の空気の中に、キッチリと静と動をもたらす結果になっているといえましょう。大きな構図と小さな感情の交叉、重なり合う周囲の息遣い、ソレが場のムードに張りを与え、情熱と冷笑、興奮と落胆を織り込んでいるのです。また、迫真の立石、笑うリンといった対照もソコにいっそうの差異を生み出してるように思われます。両者の真逆にある目の色がそっくりそのままボクサーとしての器量にも繋がっている(最初はリンの「色」が大きな壁を作っていたのに、ソレが徐々に他者を喰い潰してゆき、大勢が彼の色に染まっていくのである!)。ですから、パンチを出すタイミング、ヒットの瞬間の表情、リンの神懸かり的な動きの上にそうした一連の模様が仔細に描かれると、天才の光景がより説得力を伴って現出する瞬間へ結びつくというワケです。


このエキセントリックなボクシング漫画が早くも終わりを迎えてしまうのはとても残念なコトです。しかし、一方でこの4巻を見ながらこうも思ってしまいました。すなわち、これ以上にリンの天才ぶりを表現するコトなんてできるのであろうか、と。立石戦で見せたのよりも上の領域で圧倒的にリンの凄さを魅せつけるとすれば、いったいソレはどういう次元になるのだろう。そのように思わずにはいられなくなるほどの熱気と迫力がココにはあった。
「RIN」もリンもその果てが分からぬままに極点へと至ってしまったという思いで満たされます。終わったのは残念ですが、もしかするとココらが適切な引き際であって、“期せずして”ソレが訪れてしまったというヤツかもしれません、コレは。──誤解を恐れずに言うなら、ある意味で本作は破滅的な漫画と呼べるのではないでしょうか。そしてこのような作品を常に生み続ける新井英樹というギリギリところを綱渡りしてゆく漫画家に、わたしは改めて敬服する次第なのです。

2009年01月16日

2009年01月16日 ソコにはMacBookがある。

MacBook……というワケで、フとした機会を得てMacBookを入手するコトができました。その使い勝手に関する感想は書きません。ただ、キーボードが使いやすいというコトとスクリーンがキレイだというコトを書くまでです。
ところで、メモリは元来2Gなのですが、当初は4Gにしてやろうと目論んでいました。なのに、諸事情により断念する事態へと陥ってしまい、結局2Gのままなのです。が、思えばわたしの如く精一杯頑張ってもSafariとPhotoshopとメーラーと画像ビューワーとDreamweaverが年に一回か二回一遍に立ち上がるかどうかといったレベルのユーザーにおいては、フツウは2Gもありゃ十分さ、というコトにしてどうにか気を紛らわしている次第。映像編集や音声編集、アニメーション作成などには一切手を付けず、専らネットとメールと文書作成及びiPod向けに曲の読み込み、そして稀に画像編集とHP制作のみのわたしにとって、4Gのメモリは普段買い物に出かけるだけの主婦がクラウンを購入するようなモノであるといって差し支えないでしょう。多分、音楽を作ったり動画を作ったり、もしくは過激にネットで遊ぶヒトであれば標準で4Gくらいは積んでいるのでしょうけど、そういう風にはなっていない現状が幸いしたか。だからHDDも100Gで十分。謙虚なんです、わたし、とても。(一つ書き加えておきますと、GarageBandがプリインストールされていたのを見て、果たしてわたしにできるコトは何であろうかと、悩み続けているトコロなのです。)
あと、アルミボディってのは美しくて良いと思います。ディスプレイも光り輝き、テレビみたいにセンサーですぐに明暗を変えるのも嬉しい。
……というワケで、いつの間にか感想らしきモノを書き立ててしまいましたが、コレは感想にあらず。身勝手な放言である。感想にまでは至っておらず。──そう思えば、結構気楽に色んなコトを書けたり言ったりできるはずです。
今年は全部放言として済まそうかしらん?

2009年01月14日

2009年01月14日 怪文章

最近わぁ寒くてムカツク(´ω`。) 雪だってフライングで降るか降らないかレベルでもう降っちゃえよハァ━(-д-;)━ァ... 雪はアホだった冬空はアホだったアーへ(´д`へ)(ノ´д`)ノコリャコリャ
外に出たら!Σ( ̄ロ ̄lll) 曇天 朝起きても( ̄△ ̄) !! 曇天
絵文字だって全然スムーズに入らないしヽ('ー`)ノ
もう辛口カレーでも甘口のつもりで喰ってやる 炎炎炎> (~Q~;;) ってこんな辛いモノ喰えるか(ノToT)ノ ┫:・'.::・┻┻:・'.::・おらっ〜
夜な夜な四股踏んで((((((BOMB)))))) ⌒⌒⌒⌒⌒/(x~x)\
あの娘のハートに((((((BOMB)))))) ⌒⌒⌒⌒⌒/(x~x)\
だから、神様 どうか明日も幸せでありますように( ̄人 ̄)オ・ネ・ガ・イ♪


(´。`) ツカレタ・・ナレナイコトハスルモンジャナイナ

2009年01月12日

2009年01月12日 「まだまだ……多分」

中田さんと石井が朝青龍激励 「いい相撲だった」


中田さんは「本当にいい相撲だった。迫力があった。厳しい体調でもみんなが喜ぶ結果を出して良かった」と感心した。石井は「すごい気迫。(自分が)総合格闘家としてやっていくうえで刺激になった」と感想を口にし「優勝間違いなし」とエールを送った。


九州では考えられないほど非常な盛り上がりを見せた初場所初日。そりゃあ、首都圏には異常なくらいヒトが密集しているのですから、盛り上がらない方がおかしい。両国開催で閑散とした時こそ大相撲の末期でしょう。
さて、焦点はやはり朝青龍です。彼の応援団もなかなかユニークな面々でありまして、さぞ彼らもお喜びのコトと存じ上げます。とりあえず初日に白星を挙げられたのは、本人にとっても誠に大きな点ではないかと思うのです。が、今後はどうかといえば、些か不安もあるような気がします。何と言いましても場所は15日間あるワケですから、幾ら「横綱」朝青龍といいましても、ブランクがあるなかで昨日のような遮二無二に突き進んでいくが如き取り組みを連日連夜繰り返せるとは思えません。落とし穴は必ずあります。ソコで舞の海氏が仰っていたように、地味にじっくりと前へ前へと押していくといったタイプの取り口を選ぶならばどうにか光が射し込んでくるかもしれません。ですが、朝青龍に限ってそうした選択をするとは思えませんし(彼自身もそういう類の相撲は取れない?)、そもそも彼は「横綱」なのです。誰も彼も横綱の地位にあるモノに斯様な相撲は求めないでしょう。昨日のように全力で無我夢中で一つの勝ち星を取りにいく相撲こそ望まれているのです。ソレが今の彼の置かれた立場の反映でもあるように思われますし、そうしてダメならば見ているモノとてある程度納得して彼の引退を認めるコトでしょう。
昨日の一勝は確かに意味あるものであったと思います。でも、本当にコレで勢い付けるか、以前のように強い横綱が見られるかといえば、ソレはまったくもって困惑しながら、「まだまだ……多分」と言わざるを得ないような感を受けるのです。昨日の相撲、初日という点を差し引いたとしても、彼が休場明け、本調子ではない、体力の減衰(?)という事態を念頭に置いて考えますに、そう簡単に上手くはいかないように思えてきてならないのです。
──でも、わたし、こんなコトを言いながらも、熱烈に彼を応援したい気で一杯なのです。日馬富士の初日黒星、魁皇引退間際の角番? ええ、モチロン承知致しております。しかしながら、もう少しの間、この奇想天外な“平成の大横綱”のお相撲を眺めていたいと思うのです。だから、当分は朝青龍中心の見方になっちゃうなぁ。(ただ、ダメ押しはいけない。マスコミを初めとして様々な場所に棲息するアンチはああいうトコロを熱心に叩いてくるのですから、極力避けた方が良い。火無きトコロに煙起こらず、ですので。)

2009年01月11日

2009年01月11日 初場所展望、というか朝青龍展望

本日より初場所が始まりますが、専ら注目されていますのは、何と言いましても横綱朝青龍の進退であります。瀬戸際、崖っぷち、危機一髪、ファイト一発リポビタンD。さて、どうなるコトでしょう。稽古総見では白鵬相手に連敗であっただとか、怪我が完治していないだとか、体重が増え過ぎだとか、その故に瞬発力が著しく減退しているだとか、集中力散漫、ピークは過ぎた、引退後はどうする!? だなどと相変わらずの凡俗メディアはお祭り騒ぎをしたいようです。だけど、彼らはいつものコトよってにそっとしておきましょう。斯様な実態は大仰に書き立てずとも、今日からの取り組みを見ればすべてが判然とします。出ると決めた以上は白星を重ね続けなければいけない。コレが横綱という地位に課せられた“死命”に他ならないのですから。ソコが勝ち越しさえすれば一応は認められる大関との違いなのです。──幾ら何でも、さすがに4〜5敗すればダメでしょう。その時は潔く退くべき、ソレが横綱の在り方であると思います。
個人的には彼が出場するのと休場するのとでは、場所の盛り上がり方が全く異なりますので、是非とも出てきて欲しいというのが一つの願いでもありました。ただし、盛り上げられない、勝てない、勝ったとしても無様な取り組みでしかないようならば、いっそのこと引き蘢っていても良いと思うのです。武蔵丸が引退した場所のときの如く横綱が負けても座布団すら舞わない(当時は当然のコトながら座布団の乱舞が容認されていましたので)、客が同情しているのが一目瞭然といったような事態になるくらいならば、大人しく身を引くか身を隠していた方が宜しい。尤も、意地悪なヒトは「朝青龍に同情なんてするヤツはいるもんか」とも言うでしょうが。


優勝争いはやはり白鵬一本に絞られそうな気がします。新大関の日馬富士がどこまで白鵬と競るか。朝青龍の電撃復活!! はちょっと想像し難いのです。また、見所としては両横綱や日馬富士に加えて新入幕の山本山にも注目が集まるでしょう。が、彼も前半の間はその体格に反して地味な扱いになってしまうかもしれません。というのも、やはり朝青龍の動向に何らかの進展があるとすれば(というのは、すなわち「引退」を意味しているのですが)、なかなかどうして前半の間だと思われるからなのです。彼の左肘が依然として芳しくないというのでしたら、とてもじゃないけど15日間相撲を取れるとは思えませんので。


朝青、左ひじ問題なし?…進退報道に不機嫌


けいこは立ち合い確認のため若い力士にぶつかったほか、なわとびや左ひじを使ったゴム運動など。左ひじを動かすことに問題はなさそうに見えた。


と伝えられていますが、およそ彼に関する限りにおいては報道などアテにならないと思っておきたいトコロです。ソレに最も懸念されますのは、「相撲勘」が戻っているのか否か、土俵から暫くの間離れていて、またいきなり以前のような取り組みができるのか、という点で、コレはとても厄介な問題ではないかと思います。本人にとっても周囲のギャラリーにとっても。


初場所の展望を試みんとすれば、(優勝争いに反して)どうしても朝青龍中心になってしまうのはやむを得ない事態かもしれません。ですが、本人が強い意志を持って(?)進退を賭けての出場を決した以上、後のモノは如何なる結果になろうとも見守る以外にはありません。
彼は良くも悪くも「平成の大横綱」、さぁ初場所です!

2009年01月08日

2009年01月08日 いつかのいつか

ちょっと書いてみたいコトは幾つかあるのですが、今はムリです。でもいつか書くつもりです。
例えば、夕方にやっている再放送ドラマの合間に流れる怪しげな健康食品の通販CMにあるおかしな点についてや、数ある時代劇の主人公のなかでは「暴れん坊将軍」の“新さん”こそがチャンバラ最強であるコトとか、オーウェルの『一九八四年』についてや、ドイツ人とオランダ人を遠目から見分ける方法とか、そういう点について、いつかのいつかは書きたいと思うのです。
でも、今はムリです。まだ鏡開きもしてないし。
クソッ

2009年01月04日

2009年01月04日 今年の目標

LARK実家に帰ってみると、こんなコップがありました(右図参照、クリックすれば大きくなっちゃうよ)。画像の質が悪くて申し訳ないのですが、LARKモデルのコップです。珍しいのでわたしが使うコトにしました。歯磨きをする時に使っています。右の画像の左側部分にもありますように、側面には「健康のため吸いすぎに注意しましょう」などというお気遣いの言葉まで御丁寧に記されています(画像の文字が読み辛い… ゴメンナサイ)。どうやら相当に古いモノのようでして、今まで「押入れの奥で眠っていた」品だと思われます。
実家が変更になりまして、引っ越しの際に押入れの中をガサガサしていたら偶然に発見されたらしいのです。ソコを狙って即座に我がモノにしてしまうという抜かりのなさ。コレこそ、今年のわたしが是非とも掲げたい目標なのです。


今年の目標:抜かりなく過ごす


ちなみに上記のコップにはニコチンとタールが若干含まれています。
タール:4mg
ニコチン:0.6mg


メンソール! 嗚呼、メンソールレベル!

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