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2009年01月12日 「まだまだ……多分」

中田さんと石井が朝青龍激励 「いい相撲だった」


中田さんは「本当にいい相撲だった。迫力があった。厳しい体調でもみんなが喜ぶ結果を出して良かった」と感心した。石井は「すごい気迫。(自分が)総合格闘家としてやっていくうえで刺激になった」と感想を口にし「優勝間違いなし」とエールを送った。


九州では考えられないほど非常な盛り上がりを見せた初場所初日。そりゃあ、首都圏には異常なくらいヒトが密集しているのですから、盛り上がらない方がおかしい。両国開催で閑散とした時こそ大相撲の末期でしょう。
さて、焦点はやはり朝青龍です。彼の応援団もなかなかユニークな面々でありまして、さぞ彼らもお喜びのコトと存じ上げます。とりあえず初日に白星を挙げられたのは、本人にとっても誠に大きな点ではないかと思うのです。が、今後はどうかといえば、些か不安もあるような気がします。何と言いましても場所は15日間あるワケですから、幾ら「横綱」朝青龍といいましても、ブランクがあるなかで昨日のような遮二無二に突き進んでいくが如き取り組みを連日連夜繰り返せるとは思えません。落とし穴は必ずあります。ソコで舞の海氏が仰っていたように、地味にじっくりと前へ前へと押していくといったタイプの取り口を選ぶならばどうにか光が射し込んでくるかもしれません。ですが、朝青龍に限ってそうした選択をするとは思えませんし(彼自身もそういう類の相撲は取れない?)、そもそも彼は「横綱」なのです。誰も彼も横綱の地位にあるモノに斯様な相撲は求めないでしょう。昨日のように全力で無我夢中で一つの勝ち星を取りにいく相撲こそ望まれているのです。ソレが今の彼の置かれた立場の反映でもあるように思われますし、そうしてダメならば見ているモノとてある程度納得して彼の引退を認めるコトでしょう。
昨日の一勝は確かに意味あるものであったと思います。でも、本当にコレで勢い付けるか、以前のように強い横綱が見られるかといえば、ソレはまったくもって困惑しながら、「まだまだ……多分」と言わざるを得ないような感を受けるのです。昨日の相撲、初日という点を差し引いたとしても、彼が休場明け、本調子ではない、体力の減衰(?)という事態を念頭に置いて考えますに、そう簡単に上手くはいかないように思えてきてならないのです。
──でも、わたし、こんなコトを言いながらも、熱烈に彼を応援したい気で一杯なのです。日馬富士の初日黒星、魁皇引退間際の角番? ええ、モチロン承知致しております。しかしながら、もう少しの間、この奇想天外な“平成の大横綱”のお相撲を眺めていたいと思うのです。だから、当分は朝青龍中心の見方になっちゃうなぁ。(ただ、ダメ押しはいけない。マスコミを初めとして様々な場所に棲息するアンチはああいうトコロを熱心に叩いてくるのですから、極力避けた方が良い。火無きトコロに煙起こらず、ですので。)

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