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2008年11月07日 六分の三

珍しくこの一週間の間にコミックを三冊も買いました。何かの間違いかもしれませんが、どうやら現実のようです。古本で三冊以上購入するコトはありましても、新刊本で三冊ともなれば、コレはもはやセレブです。


古谷実 『ヒメアノ〜ル』1巻
井上雄彦 『リアル』8巻
新井英樹 『キーチVS』2巻


三者三様の顔ぶれで、それぞれに良さがあります。
古谷サンはまた同一のシチュエーション。果たして果たして如何に進展してゆくのか。このヒトは作品でというよりも、作者として何か一つのモノを築き上げようとしているのではないでしょうか。
『リアル』はどうだろう。初めて野宮と戸川と高橋の“リアル”が同一方向に向けられた様な気がします。ココからまた始まるのです。(余談ですが、野宮のナンパした女──山下夏美は井上漫画の中で一番カワイイ少女かもしれない、と思います。)
『キーチVS』は…密度が凄い。ああ、これこそがこのヒトの漫画なんだろう。上記の三つの中では抜群に迫力がありました。全く恐ろしい。マスコミも国家も政治家も、そしてキーチも……(コッチも余談ですが、新井英樹サンのコマ割りはやっぱりスゴいなぁ。今年の春に『RIN』を見て驚いたですが、またまた驚かされました。感嘆、讃嘆。)


ところで、私が現在購入しているコミックは以下の六作品です。


井上雄彦 『リアル』
増田こうすけ 『ギャグマンガ日和』
新井英樹 『RIN』
新井英樹 『キーチVS』
つの丸 『たいようのマキバオー』
ココに此の度から古谷実 『ヒメアノ〜ル』が加わりました。変で偏な組み合わせです。
コレらのうち上から三つに限ってはコミックが年に一冊にしか刊行されません。となると、今週に三冊も購入したのは、何とも奇怪な偶然であると言わざるを得ないでしょう。六分の三にも手を出しやがった! 全く悪いモノです。…主にタイミングとかが。あと、『リアル』がコッソリ10円値上げしているのも悪いモノです。
そのうち、余裕があれば『キーチVS』2巻についての雑記を載せたいの思うのですが、現実はウソと偶然によってできている様なモノですから、アテにはして欲しくないのです。なお、次回は「私の好きな声」について書かせてもらう予定ですが、コレとて怪しいモノです。私の辞書で「有言実行」という言葉を引いてみますと、ソコには「理想の一種。そういうモノが礼賛される傾向にあるらしいコトは知っているが、当人とはあまり関係がない。『虚言癖』の項も参照。」と書かれているのです。

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