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2008年08月19日 若ノ鵬の件と相撲界の体質改善

若ノ鵬大麻というモノは覚醒剤と比較した場合にあって、人体に及ぼす害は比較的微小であるとも言われるのでしたが、然れども我が国に於いて違法薬物として禁止されている以上、やはり手を出してはならんのです。「麻薬覚せい剤乱用防止センター」なる組合も結成されているようで、彼らは日夜違法ドラッグ防止を声高に叫び続けていらっしゃいます(参考リンク:薬物乱用防止「ダメ。ゼッタイ。」ホームページ)。 ソコのマスコットキャラである<「ダメ。ゼッタイ。」君>なるモノも、世界中から危ないお薬が雲散霧消するコトを祈り、我々にメッセージを発信してきておるようでございます。
さて、そうしたワケで、昨日大麻を吸引していましたコトが発覚し、見事にお縄を頂戴!となり果てた若ノ鵬のために、彼の新しい化粧廻しのアイデアを考えたのです。右上の画像参照。クリックすればより鮮明な画像が見えちゃうよ。若ノ鵬 feat.「ダメ。ゼッタイ。」君──コレで大活躍間違いなし!


ええと、悪ふざけはこの辺にしておいて、本題へ入らんとするのであった。
大麻を吸いに吸いまくっていたらしい若ノ鵬、解雇濃厚な若ノ鵬。今回の事件によって世間様からは「また相撲界に不祥事か。愈々地に堕ち果てたな!」と思う向きも当然の如く湧出して参りまして、さしずめ針の筵状態。北の湖理事長への非難は轟々として、また間垣親方にも冷ややかな視線は注がれるばかり。加えて、罪なき外国人力士に対しても閉鎖的なモノの声が響き渡る…といった惨状。嗚呼、コレはもう只事じゃ無い。一人や二人の親方・役員が辞任致したトコロでは何ら根本的な解決にはなりませず、遂に本格的に外部のモノが参入してきては、相撲界の組織制度、習慣、仕来りといった伝統への疑念から、本腰を入れて“変革しましょうゼ!”ってな動きが出てきて当然、という流れになるのではないか。斯様な事態になってもやむを得ないトコロにまで達しておる。この場合、勿論、親方衆の閉鎖的な空気が取り上げられるコトが必至なのであろうが、ソレと並んで力士個人の意識問題も俎上に上げられては議論されるでありましょう。しかしながら、コレはコレは実に厄介な問題であって、相撲の世界のような長年の伝統の上に気付き上げられて来った<小社会>を前にして、ソコに存在する複雑多岐に入り乱れた<しがらみ>を安易にコントロールできると過信致して、短時間で組み替えようとしてもソレは絶対的に不可能な業でありまして、いずれ整合が取れぬ事態になるのは必然なのですから、ココはなかなかどうして短期間での“変革”は絶対的にタブー。この点を理解せぬ大馬鹿者が“改革者気取り”でアレもコレもと躍起になった時が相撲界崩壊への序曲となり得るコトは濃厚でして、畢竟、漸進的に、長期間の目処を固持して伝統へと介入していこうとする気概のあるモノが存するか否か。やくみつるの如きモノは相撲界を改良せしめるコトはなく、破壊するだけに他ならぬのに、ああした輩に関与させようとするのが今の「外部」の愚かなトコロでございます。彼奴は大相撲を滅亡へと導く!
再度申し上げるまでもなく、さすがに今回の件はおハナシになりません。斯かる不祥事が発覚した以上、相撲界の体質云々の論議は避けられず、むしろ避けるコトは怠慢に他ならん。而して体質を問うに致しても、性急に答えを欲し、改善策という衣を纏いたる改悪策を駆使する連中が殺到しそうでありますから、私は想像するだに恐ろしくて朝早くベッドから出るコトができない。
私は思うのです。体質を改善するのは果てしない時間と労力を要するはずだと・・・


若ノ鵬の事件に関する記事を二つ。


「あいつはおかしい」予兆はあった…若ノ鵬容疑者逮捕


初土俵から2年あまりで幕内力士となった若ノ鵬容疑者には、複数の親方や力士から「あいつはおかしい」との声が常にささやかれていた。神聖なけいこ場ではいつも無意味にヘラヘラ笑みを浮かべていた。昨年の夏巡業では横綱・白鵬にぶつかりげいこで胸を借りながら「うんこ漏れた」と意味不明な言葉を発し、自らけいこを打ち切る奇行に走った。


何だろうコレは。クスリで逮捕者が出ると必ずこうした類のコメントが出されます。しかしながら「『うんこ漏れた』と意味不明な言葉を発し」ってのはおかしい。コレはちゃんとした日本語ではないか。「意味不明」なのはこの記事を書いた記者。クスリで肛門がユルユルになっておったと想像してみれば、実に見事に辻褄が合うのです!



若ノ鵬容疑者が所属の間垣部屋に大麻吸引具


 大麻を所持していたとして、ロシア出身の大相撲前頭若ノ鵬寿則容疑者(20)が逮捕された事件で、警視庁組織犯罪対策五課が同容疑者の所属する間垣部屋からも大麻の吸引器具を押収したことが19日、分かった。


同課は若ノ鵬容疑者が部屋でも大麻を吸っていた疑いがあるとみて、部屋の関係者らからも事情を聴く方針。


むむむむ〜、もしかすると、コレは他にも芋づる式で・・・
付き人や若い衆は知っておったのではないかとか、同じロシア出身の力士への疑惑すら出て来る。全ては所詮疑惑なのでして、思い違いであって欲しいモンですが、なんかねぇ… 「親方はコレでも知らなかったの?」って声がもう聞こえてきそうではないか。徹底的に調べてみないと、暫くの間は外国人力士への妙な眼差しが注がれるような気がして、ソレも心配なのでございます。思い切って膿みを出すコトも必要だ。全ての相撲がファンが欲している言葉、すなわち「杞憂」 今はソレを願うのみです。

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