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2007年08月18日 ウソシカナイ

なんだ今年もあの偽善番組―「24時間テレビ『愛は地球を救う』」をやっているじゃないか。まったく懲りない連中だ。私がカミナリ様だったら、毎年この日に武道館へ雷を落とす。場所を変えたら、そこへ再び落とす。
あの番組を見ていて感じる違和感はなんだろう。


障害を持つ人が何かに挑戦している。それを見て涙ぐむ偽善的出演者ども。
大雑把な印象だと、そこには無意識のうちに「健常者」と「障害者」という壁が存在していて、常に「健常者」から見た「障害者」という視点で、あらかじめ何らかの同情ありきの不自然な演出方法で事が進められる。勝手に決めつけた上と下があって、上にいる者が下から前進してくる者を、必要のない「感動」という感情でもって受け入れようとしている構図が描かれる。根拠の無い先入観だけで構築された関係に疑いを持つこと無く、そこに「感動」というモノを巧妙に飾り付け、それをいかにも自然を装って配信する。こうしたものを安易に受信してしまうヤツもヤツだが、相も変わらず決まりきった視点を維持し続けて番組を制作するヤツも、やはりオカシイ。


おまけにタレントが白々しく募金箱を持って来るというあからさまな演出をしてまで募金を募ろうとする偽善的で、世間に対する“媚態的”な、あのイヤらしさ!
有名人の方々にとっての「愛」とは、募金箱を持って、作り笑顔でステージ上に登場することなのでしょうか? そもそもタレント連中が持ってくるあの募金箱も怪しい。どうせ所属事務所のスタッフから大量に小銭を集めたりしたモノを持って来ているのだろう。結構なお金持ちのはずの有名人が皆決まったように小銭の入った箱を持参って、ねぇ。その箱の合計金額幾らだよ。そんなモノよりアンタがカメラの前で、自分の財布から五千円札か一万円札を一枚募金箱に入れた方が遥かに効果的でっせ。「24時間テレビ『愛は地球を救う』」のために何ヶ月もコツコツと、マジメに小銭を貯めていたワケでもなかろうし。詐称をするよりは、パっと一枚お札を投入すべし。いや、本当に募金をしようというのなら、出演者全員ノーギャラで出ろよ。出演者のギャラを全て募金すれば良い。どうせ募金箱を持って来た連中は、募金額の何倍ものギャラを貰うくせに。
ついでに言えば、あの募金だって本当に「地球を救う」ために使用されているのかどうか。日テレの金稼ぎじゃないかしらん。
そして一番問題なのが、全然「地球を救」わない芸能人のマラソン。ハァ〜、もう呆れ返りますね。


「愛は地球を救う」という合言葉の下に、わざとらしいコトを繰り返しているから不愉快だ。タイトルを「24時間テレビ」にして、普通のバラエティをやれば良い。それならスッキリする。
「障害者」の人を都合良く用いたり、わざとらしい募金でアピールしてみたり、有名人の勘違いの涙を伝えても、今の世の中、アナタ方が思っているよりも世間の目は冷静ですよ。っね。

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