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2007年05月10日 付与

私はニックネームを付けるのが好きだ。或る人物に対して、コッソリとニックネームを付ける。それが楽しい。
中学生の時、全ての教師にニックネームを付けたことがある。それは私を始めとして、ごく少数の者たちの間でしか認識されていないモノだったが、いつの間にか私が付けた一部のニックネームが浸透してしまい、驚いたことがある。誰かも分からないようなヤツが、或る先生のことを私が付けたニックネームで呼んでいるのを見た時は、ソレがどういうルートで広まったのか、もの凄く不思議に思ったものだ。


今、私はスーパーでバイトをしている。そこはもうニックネーム付け放題の場所である。
しばらくの期間勤務をしていると、自ずと常連客の顔を覚えてしまう。そうするともうニックネームを付ける、付けざるを得ないのだ。
今思い出せるだけでも「レゲエで挫折」、「弁当屋のオバチャン」、「海軍生活三年」、「怖い貴ノ浪」、「香港映画のエキストラさん(略して“ホンエキ”)」、「酔いどれ夫婦」、「サッパリ堅(サッパリした平井堅)」、「可哀想なスボン」、「ガチャピンの母親」等。ニックネームで客を判別してしまうようになる。そして、ニックネームを付けている客から「○○はどこにありますか?」などと聞かれると、ちょっと緊張してしまう。まるでスターにでも話しかけられたかのような錯覚に陥ってしまうからだ。


私はヒトの顔を覚えるのが苦手だ。だから自ずとニックネームを付けて、相手を覚えようとする。そういう習慣を持つと、ついつい見ず知らずのヒトにまでニックネームを付けてしまうようになる。付けっ放しで忘れてしまうこともあるから、たまに一人に複数のニックネームを付けてしまう時もある。だからといって、別に困るワケではないのだが。だから何なんだ、と言われれば、別に何でもないのだが。そう、何でもないのである。

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