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2006年03月21日 教祖様は世界を救い給う?

LIE - The Love and Terror Cultご存じ? Charles Manson(チャールズ・マンソン)。
彼は怪しい新興宗教の教祖で、「白人と黒人の世界最終戦争が起こり、その後Mansonファミリーが世界を征服する」と如何にもなことを言っている人。
んで一応ミュージシャンもやってる。というかやってた。いや、今もそれらしいことはやってるのか。
まぁとにもかくにも彼は現在服役中で表立った行動は無い。猟奇殺人を犯して逮捕された模様。
ここまで言えば察しがつくと思うが所謂"普通のヒト"ではない。怪しい新興宗教の教祖で猟奇殺人犯。もうこれだけでもインパクは十分だ。何かビーチボーイズと繋がりを持っていたという話もありますが、正直そんなことはどーでもいー。あとマリリン・マンソンの名前の由来は彼だと言われているが、それもどーでもいー。
私としてはもう上記に記した「怪しい新興宗教の教祖で猟奇殺人犯」という肩書きだけでお腹いっぱい。


で、そんなヤツが音楽を演っててCDまで出しているという。そういう情報を聞き付ければ興味を持つヒトも少なからずいるはず。
現に私は彼のことを知るや否やすぐにこのCD(「LIE - The Love and Terror Cult」)を購入した次第だ。amazonなどで普通に買えるのが面白い。


そして期待に胸を膨らませ聴いてみたわけだけど・・・・ なんじゃこりゃ。ただのフォークやんけ。・・・という感じ。
そう、これはただのサイケフォークだ。おまけに彼の弾くギターはロクなもんじゃあない。リストラされたおっさんが酒に溺れ、自暴自棄になって、弾けもしないギターを持って歌っているような暗い印象を受ける。(非常に例えが曖昧で申し訳ないが) しかしそこに漂う陰鬱さはいかにも新興宗教の教祖っぽい。


彼はビートルズ狂らしいのですが、ここにある曲はビートルズの影響をモロに感じさせるもの、なんて一つも無い。
後ろから奇妙な女性・子供の声(コーラス)が聞こえてくる曲とか、終始不気味で混沌とした雰囲気が漂っている曲とか、とにかくネガティブなものばかり。


怪しい新興宗教の教祖・猟奇殺人犯という肩書きからとんでもなくぶっ飛んだアルバムを期待していたら、私みたいに軽くショックを受けるだろう。
これは「ただのサイケフォーク」ではあるけれど、アルバムの出来も傑作とまではいかないけれども、悪くはないし、聞けばだんだんと面白く感じるアルバムである。
カルピスに青汁を微量加えて薄めて飲んでいたら、次第にハマっていくような感じ。(例えが最高に分かり辛くて申し訳ないが)


とりあえず珍しい類の音源になると思うので、そういうのが好きなヒトにはマストなのかもしれん。


ちなみにこのCD、盤起こしの為ちょっとしたノイズが入っています。それがまた変な雰囲気を醸し出してて良いのです!


※教祖様は今もたまに監獄でライヴを行ってるみたい。まさに「監獄ロック」ならぬ「監獄フォーク」か!?

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