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2006年02月24日 Jigsaw Puzzle

Crown Of Fuzzy Groove一つ一つの小さな粒が固まり、大きく揺れているかのような、そんな幻想的な世界。
まるでジグソーパズルであるかのようなこのアルバムが完成されるまでにかかった時間は5年とも言われており、山本精一曰く「真のファーストアルバム」だとか。


このアルバムに収められている曲群は基本的に、アンビエント、エレクトロニカ、ブレイクビーツ、テクノなどの要素が混在したものであり、とにかく音像が凄い。そして音の高揚感が堪らない。
脳を刺激する音が無数に散らばり、聴く者のイマジネーションを"これでもか"、と言わんばかりに高めていく。
はっきり言って、「凄すぎる」アルバム。驚くべき完成度である。


一つ一つの音が全てをぶち壊し、全てを生成し、全てを包容するかのような不思議な威力を持っている。
そして限りなく透き通って、ただただ美しい。


しかし「Crown of Fuzzy Groove」とは、実に言い得て妙なタイトルだと思う。 "Fuzzy Groove"というのは、このアルバムに収められている曲を形容するのにピッタリな言葉だろう。


無数の"Fuzzy Groove"が至る所から響いてきて、聴くものを新しい感覚に陥れる。 聴いているうちに、一つの鬼気迫った"Fuzzy"な世界が見えてきそうになる。


踊るような音ではなく、揺さぶられる音。
音が地殻変動を起こしている。そんなことを感じさせられる、尋常ではないアルバム。
最高ランクの一枚。

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