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2009年02月17日 紅茶はジュースではありません。

わたしは紅茶が好きなのです。オーソドックスにダージリンやアッサム、アールグレイ。茶葉は大抵ブロークン・オレンジペコ。ダストはどうもいけない。
風味豊かな紅茶は心身を癒してくれます。3年ほど前に体質的な問題としてコーヒーを飲むと不愉快な気分になってしまうコトに感付いてからは、専ら紅茶(時々緑茶、烏龍茶)に限ります。トワイニングのリーフを愛用しているモノです、わたしは。
普段はほとんどストレートで飲むのですが、ごく稀にミルクを投入してみたいなどという浮ついた思いに駆られ、あれよあれよという間にミルクティーなぞを拵えたりもするのですけれど、基本は常にストレートです。


ところで、自動販売機やペットボトルで販売されている紅茶はどうしても頂けません。なんだアレらは! まず香りが死んでいます。次に無闇矢鱈に甘く仕立て上げられているではありませんか。コレは何かの嫌がらせか?と思うほどに、ジュースのような紅茶が次から次へと市場に投入されています。果たして需要があるのかしらん、と思いはするものの、相も変わらず売られ続けている様子をみるに、どうやら一定の人気は保っておられるようです。──どうも分かりません。ナゼあのような具合になるのでしょう。わたしが紅茶をホンキで好きになるより以前、すなわち中高生の時分から「午後の紅茶」ミルクティーと「紅茶花伝」はジュースとして嗜んできました。思えばあの頃から違和感を覚えていたのかもしれない…… 缶コーヒーともなれば、甘〜いのからブラックの苦〜いのまで多様な形態が存するのに、どうして紅茶に関しては皆一様に同質の甘さ、(無)風味なのでしょう。コレは異常に不思議な事態と言わざるを得ません。「探偵!ナイトスクープ」の出番かもしれません。
なかでも特に衝撃的だったのは、紅茶を愛飲するようになってから「午後の紅茶」ストレートティーを飲んでみた時に感じた奇妙な甘さでした。イギリス人はよく紅茶を飲むと教えられて参りましたが、もしもあのように甘〜い甘〜いお茶を連日連夜飲んでいるとするならば、国民総糖尿病化は間違いありません。例外はありましょうが、緑茶にしろ烏龍茶にしろ基本的に「茶」の文字を冠したモノに甘みは似合いません。加藤茶も風貌は決して甘くないように。


脈絡無く勝手な不満を書き付けてきましたが、結論としてわたしはこのように思っているのです。つまり、日本の飲料メーカーで商品開発に携わっているヒトの過半は紅茶をジュースのカテゴリーとして捉えているか、もしくは非常な甘党であってオーソドックスなストレートティーには満足しないのだろう、と。だから奇怪な味のモノが世に蔓延っているのではないかと思うのです。如何なる事情があろうとも「茶」には風情というものが無ければいけないと思うのですが、いかんせんあのように甘みを前面に押し出されますと、ただただ困惑してしまうだけなのです。

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