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2008年02月13日 逃げ場

「かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう」逃げ場を持つというコトは弱さの証なるか。


気持ちの閉塞感を解放する術なく、それを抱き込んだまま佇まんとする。そこには自ずと逃避願望が生じてくる。/或る音楽に逃げ場としての機能を預けてしまうコトは、自らの感情を曖昧にするだけ、誤摩化すだけではないか。/笑いとは無縁で、むしろ無表情や俯きや影に親近感を覚えてしまう瞬間を認め、暫くそうした感情に浸っておきたいと、半ばせいせいした諦めを伴った実感を味わう。/嫉妬、憧憬、自己認識、開き直り、楽観、意識的に悲観と戯れる時間の不愉快な快楽。/飛翔する夢、空を見上げ地団駄を踏む己。/神秘の妄想。/花に揺さぶられる心、枯葉への同情、しかし己が枯葉になるコトは決して望まぬエゴイズム。
あまり死にたくはならないけど、四六時中イヤにはなっている。


逃げ場を持つというコトは弱さの証なるか。
早川義夫「かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう」
慰めの言葉、自己と同体化する表情、あまりにも主観的な現状肯定、正当化、不器用な振舞。/浮遊しては沈殿する味気のない鼓動。幻想の先に重ね合わせるいつもの顔や気持ち、そして孤独、嫉妬…
逃げ場を持つというコトは弱さの証なるか。


早川義夫「かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう」
我が現状を鑑みるに、望むべくも無い言葉への期待。それでも雑然と自分にだけは向けてみたかった言葉があった。
Wovon man nicht sprechen kann, darüber muss man schweigen. ―Ludwig Wittgenstein

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