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2007年07月22日 大相撲名古屋場所感想07

やはり朝青龍だ。
琴光喜はとりあえず置いとこう。
白鵬と朝青龍の終盤戦を見ているだけで、その差は歴然だったね。
序盤こそ慎重だった朝青龍、日に日に本来の強さが出てきた。白鵬は琴欧洲に負けた時点で、実質優勝圏内から外れたようなものじゃないかなー。
今日の結びはちょっと一方的過ぎたけど、それもこれまでの流れを見ていれば納得出来る。“勢いの差”というありふれた言葉で片づけるのもアレだけど、いや、しかし横綱朝青龍健在を思わせる場所だった。


白鵬。横綱として臨んだ始めての場所だったけど・・・う〜ん、中盤戦までは良かったんだけど、琴欧洲と千代大海に連敗して、完全にペースを崩しましたね。ま、来場所の巻き返しに期待。まだまだ白鵬はこれから!
ただ、立ち合いから張ってスペースを空けてしまうような相撲はどうにかした方が良いんじゃないかな、と相変わらず思う。踏み込みがしっかりしている時は、すぐにイイ形が作れるんだけど、今場所は中盤から(もしくは序盤の終わりくらいからかな?記憶が曖昧)終盤にかけてちょっとモタモタしてたねぇ。


琴光喜。まさかここまで勝つとは!大関か〜 万全の相撲続きだったもんねぇ。今場所一番内容の良い相撲を取ったのは、間違いなく琴光喜。大関昇進とはいえ優勝を逃した今日、その涙は分かるような気がするけれども、だが、今場所の彼みたいなのを「天晴」というのだろう。来場所からは「大関」らしい相撲を求む。


千代大海、魁皇、琴欧洲。三大関。問題児トリオ。やはりどうしようもない相撲が多くて萎えた。大関ってこんなもんだよ、という琴光喜へのメッセージのつもりか。


新入幕の豊響。11勝とは。そんなに勝ったという印象が無いんだけど…不思議な気がするなぁー。敢闘賞おめでとう。
海鵬。相変わらずイヤラシイ勝ち方をする(←褒め言葉、のつもり)。このヒトの技量は抜群だよなぁ。相撲が巧いんだ。
番付を下げていた稀勢の里の11勝。今日は勝たなくて良かったのに勝っちゃうし。良い内容の相撲が多かったとは思えないけど、また三役目指して頑張って下さい。


十両。
幕内定着していた岩木山と旭天鵬が12勝、で、岩木山が十両優勝。当然と言えば当然かもしれん。まだまだ幕内上位を目指せるんだから。
個人的には若ノ鵬と千代白鵬の勝ち越しが嬉しい。
その他、幾つか感想もあるけど、・・・もうイイや。


来場所に向けて言いたいコトは一つだけ。
朝青龍と白鵬は言うまでもなく最高レベルの相撲を取るだろうから、そこで重要となるのがその下、大関だ。琴光喜を加えてまた4人になる。彼らがどれほどの相撲を取れるか、それによって随分と変わる。今場所は(名古屋というコトを差し引いても)琴光喜の(まさかの!?)大活躍で面白い場所になった。下から突き上げてくる力があれば、上の意識も変わる。全員が魁皇じゃダメなんだよ。今場所の琴光喜みたいなのが、毎場所一人くらい出て来なきゃ。
そこで注目したいのが、一番若い大関の琴欧洲。最近はロクでもない内容の相撲ばかりで、見ていてイライラするけど、能力はあるんだから奮闘して欲しい。彼も自分の体勢になれば、そのリーチを活かした良い相撲が取れるんだから。最近は立ち合いから完全に“崩れている”ように思う。
例年、客入りの悪い名古屋が久々に活気づいた。琴光喜のおかげなのだろうが、果たして来場所は誰が活気づけてくれるのかしらん。そういう淡い期待を持ちつつ、この感想の締めとさせて頂きます。

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