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2007年04月04日 やりたい放題

そうなのだ。タイトル通り「やりたい放題」なのである。誰がって美容師さんである。
先日、髪を切りに行って来たのだけど、その日は最初から何かがおかしかった。


まず店内。まんまディープ・パープルな日本のハードロックバンド(バンド名も曲名も分からん)の曲が延々と流れている。およそ美容室とは思えない雰囲気の中、その偽ディープ・パープルを鳴り散らすスピーカー付近のテレビにはワイドーショーが映っている。ハードロックと同一進行で「捨て猫の里親探し」とかいう声がテレビから聞こえてくる。そうした状況下で洗髪開始。
髪を洗いながらやたらと話しかけられる。顔にはタオルが乗せられていて、ハッキリ言って話し辛い。そういうことは切る時になってから聞いてくれと思いながらも、一言二言返事をする。

そうして、いざ切る時になったら、どういうワケかほとんど話しかけられない。私も何も話さない。
━━沈黙━━。
ドンドン髪の毛を切って行く美容師さん。
私が短くしてくれと注文したものの、やはり黙々と切られると妙な感じだ。十五分、二十分くらい切る、切る。スピーカーからは相変わらず日本語版ディープ・パープル。
漸く会話が出てきたものの、正直どーでもいーことばかりを聞かれるので、会話が続かない。私も続けようとしなかったのが悪いのか、反省すべきか。


暫くして、どうやら一通り切り終わったようで、再び洗髪。しかし、非常に雑な洗髪。切る前はとても丁寧に洗ったのに、ナゼか今度はあっさりとしている。普通、切った後にこそ丁寧に洗うだろう。しかもまたこの時になって、色々と話しかけられる。このヒトは何故、私が話し辛い状況で色々話しかけてくるのだろう、嫌がらせか?と思いつつも、また一言二言の返事。この時に話しかけられたコトは、会話としてはそれなりに長持ちしそうな内容だった。でも残念ながら、私がとても会話を続けられる体勢では無かったので、すぐに打ち切り。スマン。


洗髪のあと、微調整のため、再びチョキリチョキリ。で、お決まりの「ワックスか何か付けときますか」という質問を受けて、私もまたお決まりの「ハイ」という返事を愛想良くする。この時にほとんどの美容師さんが変な風にセットしてくれるので、それを内心楽しみにしている私。今日はどんな奇抜なセットをして頂けるのだろうかと思うも束の間、案の定やってくれております。・・・が、今日は何かおかしい。
アレレ〜、髪の毛が真ん中に集められて立ってるよー。これはモヒカンじゃないか。そう、どうみてもソフトモヒカンなのである。
そういえばどこかで見たことのある髪型だなぁ〜と思っていたら、スピードワゴンの安達祐実と結婚した方みたいな髪型であることが判明。よく見ると、若干トップが長くて、サイドが短く切られてある。これはどうみても普段からソフトモヒカンにしろと言わんばかりの状態だ。誰もそんなコト頼んでないのに、である。「やりたい放題」ここに極めり!


それでカット代3000円。コレはお得だろうか?
安いから行ってる美容室なんだけど、その分リスクを負えってことですか。


で、帰宅して鏡を見たら、洗髪が雑だったせいで、顔に数本切られた毛が付いている。ちょっと頭を触ってみたら、いっぱい毛が付いてきたので、やむを得ず自分で洗髪やり直し。面倒この上無い。


やがて洗髪も終わり、何も付けていない状態の髪型を見てみたら、これが非常にショボい!スポーツ刈り崩れのような奇妙さ。
仕方ないから、ハードに固まるワックスを買って来ました。ここ数日、微妙にトップを立てて、ソフトソフトモヒカンみたいにして誤摩化している私。もうどうしようもないから気にしないコトにしたのです。不自然な無造作ヘアということにしております。
勘違いしている痛い奴みたいでなんかイヤだけど、他人の目は気にしないことにしました。ズバリ「個性」の一言で済まそうと思います。開き直るのは意外と得意なんです。
3000円の代償、髪がまた伸びるまでのガマン。
この勢いで金髪にでもしてやろうか、という半ば悪ノリのようなことも考えましたが、それは自重します。そこまですれば、完全に勘違いしている痛い奴になります。

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