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2006年11月07日 雲散霧消

いきなりこんなコトを言うのはオカシイけど、私はラブソングというものが大嫌いだ。
まず陳腐だ。そして臭い。さらにラブソングを歌っとけば良い、みたいな風潮が世間のどこかにあるのが嫌だ。最後に、やっぱり陳腐だ。
ラブソングなんて大ッキッライだ。


と思い続けているけど、先日偶然聴いた矢井田瞳の「初恋」という曲は良いと思った。
不覚!
なんで矢井田やねん、となるかも知れんが、それは私が一番突っ込みたい。


この曲は歌詞も臭いし、メロディーも平坦だ。
でも、なんか良い。
ドラゴンボールでいえば、ベジータみたいな良さがある。
ヘタレだけどプライドだけは無駄に高くて髪型も変で一人だけ悟空を「カカロット」と呼び続けてるけど、時々見せるあのコミカルな一面やあの犠牲的精神。
別のキャラでいえば、映画の時だけ優しいジャイアン。「コインロッカー・ベイビーズ」のアネモネが飼ってたワニ、「我輩は猫である」の寒月クン。もうなんかよく分からなくなってきた。


あんまり興味ないものに惹かれた時の、あの戸惑い・モヤモヤ感。
髪を切った後、初めて頭を洗うときの違和感。
昔好きだったミュージシャンを聴いて「なんでこんなの好きだったんだろう」と思う過去への罪悪感。
今日は休みだから遅くまで寝るぞーって思いながら、9時半とか10時とかいう中途半端な時間に起きてしまった時の妙に醒めた意識。
総理大臣が変わった後一ヶ月くらいの無駄な新鮮味。
朝日新聞の読者投稿欄。


さてさて、ラブソングなんてものは一時の虚像に過ぎないんですよ、あんなのはね。 永遠と思っちゃあダメですよ。ラブソング、満腹感、オナニーの快感ってね。全部直ぐに消えてしまうもんですよ。

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