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2006年10月09日 ロード・ムービー

alfred and cavitythe band apartは、前作あたりからCDを通して、楽しんで音楽をやっているのがハッキリと分かるようになってきた。それはこのサードアルバム「alfred and cavity」でも明瞭に伝わってくる。


今作は、これまでのアルバムと比べても、曲構成がワンランク上のレベルにある。多くのライブで鍛えられた演奏力を存分に発揮して、想像力を掻き立てるような情緒豊かなサウンドを鳴り響かせている。
彼らの奏でる音から浮かび上がってくる表情が、随分と増えているのを実感できる。
一本筋の通った、独特の、しっかりとしたグルーヴ感のブレない所が、このバンドの魅力であり、面白いところですな。
前作で不動のものにした感のあるバンアパのスタイルを、今作では更に一歩先に進めたんじゃないかなぁ。"the band apart"という音楽ジャンルを、もう鉄壁の状態にまで築き上げましたね。


ファーストやセカンドと比べると、ぐっと静かになった分、そこから見えてくる風景も落ち着いた、すっきりした印象を抱く。


ただ今作は、確かに彼らの音が豊かになっていることを実感できる傑作ではあるのだけど、あと一押しあれば・・・と思わずにはいられないのも事実。その一押しがあれば、ファーストやセカンドのような「大傑作」になってただろうと思うのだけれども…
いや、でも、コレ、相当良いアルバムですよ。
本当に沢山の色んな景色を思い浮かばせてくれる一枚なんです。

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