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「観光客としてメキシコに渡ったものの、メキシコ・シティの国際空港を住処としてしまい、そこで3ヶ月近く暮らしている日本人男性が話題になっている。(中略)メキシコ・シティのベニート・ファレス国際空港のターミナル1でお騒がせとなっているこの日本男性は、名をノハラ・ヒロシさんといい、今年の9月2日以降ファスト・フード店や空港利用客からの差し入れで腹を満たしながら、イスで眠る毎日が続いているという。(中略)東京出身のノハラさんは、6ヶ月期限の観光ビザでメキシコに入国しており、帰国のためのチケットも持っているが空港を離れようとしない。だが、ビザの期限は守ると公言していることから、来年の3月までは大使館も強制送還などは考えていないという。
20日にテレビ局による通訳付きのインタビューを受けた彼は、『なぜここにこうしているのか自分でも分からないんです』とまずは語った。」
動機不明の長期滞在、というか居座り。コレは怖いなぁ。ファースト・フード店にはいずれお返しをしなくてはいけないし、クレヨンしんちゃんの親父と同姓同名だってのもアレだし・・・コレは愈々・・・!?
そういえばメルヴィルの小説で、このヒトのような男を描いたのがあった。「代書人バートルビー」──主人公は会社に寝泊まりし続けるバートルビーという男、彼はなぜか自宅に帰らない。ずっと会社に寝泊まりし続けている。ヒトが彼に帰るよう命令しても、「そうしない方が良いのですが」と遠回しに否定するのみで、動こうとはしない。彼がなぜそこに滞在し続けるのかは分からない。彼の素性はついに明らかにされないまま、バートルビーは会社の中で死を迎える。終始謎に満ちた不気味な雰囲気のまま物語も幕を閉じる。果たしてバートルビーはなぜ死ぬまでそこを動かなかったのか。
読み手の想像力を恐ろしく喚起せざるを得ないお話。思い出したら改めて読みたくなってきた。近いうちにこの小説についての感想をブログの方に書いてみよう。もしかすると、このノハラ・ヒロシ氏は第二のバートルビーかもしれないし…